# 積水ハウス 個人情報流出 SQL インジェクション攻撃か
データは常に狙われている、個人情報は大事!2024 年 5 月 24 日積水ハウスがサイバー攻撃を受けたことを報告しました。不正ログインを防ぐため、ほかのサイトで同じパスワードを使っている場合は、変更するよう同社は求めました。
住宅オーナー様等向けの会員制サイトにサイバー攻撃を受けたことによるお客様情報等の外部漏えいについて (opens new window)
# 積水ハウス Net オーナーズクラブとは
「Net オーナーズクラブ」はインターネットを通じて、当社戸建住宅にお住まいの方とのコミュニケーションを継続していくシステムです。 暮らしに関わるさまざまな情報を提供したり、お客様からのリフォームや庭づくりなどの相談をお受けしています。
# 情報漏洩の経緯とその後の対応
- 5 月 21 日 サーバー委託業者から「積水ハウス Net オーナーズクラブ」のアクセス数が急激に増加し、高負荷の状況が続いているとの連絡を受けた
- サイバー攻撃を受け、顧客及び従業員のメールアドレス・ログイン ID・パスワードが漏洩
- 5 月 23 日 午前中に運用を停止
- その後、個人情報保護委員会への報告と警察への相談をした
- 5 月 24 日に「お客様情報等の外部漏えいについて (opens new window)」公表
- 5 月 28 日にホームページ公表
- 6 月 6 日「よくいただくご質問と回答 (opens new window)」公開
# 影響範囲
- 顧客情報: 漏えいした人数:108,331 人 漏えいの可能性を否定できない人数:464,053 人
- 従業員等情報: 漏えいした人数:183,590 人 漏えいの可能性を否定できない人数:72,194 人
顧客情報で約 56 万件、従業員は約 26 万件のメールアドレスとパスワード情報が漏洩されたようです。氏名、生年月日、住所などの情報漏洩があるかどうか心配ですが、今のところは同社のものと思わせるメールアドレスとパスワードのセットが販売されています。
# 情報漏洩の原因と問題点
# 1. セキュリティシステムの脆弱性
使用されていない過去のページがセキュリティホールとなり、攻撃者に利用されました。恐らく SQL インジェクション攻撃によってデータベースアクセスができたと見られます。
# 2. パスワードがハッシュ化されていない
顧客および従業員のパスワードがパスワードが平文で保存され、ハッシュ化されていない可能性があります。
# 3. 利用停止のサービスの放置
旧システムが放置され、最新のセキュリティ対策が施されていない状態でインターネットに公開されています。
# 4. 内部管理の不備
サイバー攻撃を 21 日に発覚し、23 日に運用停止を決定するまで 2 日かかったことは迅速対応とは言えません。
# 自分なりに対策を考えた
入力バリデーションをする
SQL インジェクションやクロスサイトスクリプティング(XSS)などの攻撃の入り口から制御パスワードのハッシュ化
パスワードを保存する際には、SHA-256 や bcrypt などの安全なハッシュアルゴリズムを使用する古いシステムやページを定期点検
使用されなくなった古いシステムやページをアクセス制限、削除など定期的に点検する監視システム導入
高負荷状態が続いた場合、リアルタイム監視システムを用いて検知と通知を行うWAF(Web Application Firewall)導入
WAF を使って Web アプリケーションへの攻撃を防御迅速対応
サーバー攻撃を受けた際にサービースの停止と点検を優先に行う
# 参考
- 2024 年 5 月 24 日 住宅オーナー様等向けの会員制サイトにサイバー攻撃を受けたことによるお客様情報等の外部漏えいについて (opens new window)
- 2023 年 11 月 28 日 積水ハウスが顧客情報漏洩、BIPROGY の設定不備が原因 (opens new window)
- 2023 年 4月 28 日 「一部のメールデータが流出した可能性」に関するお知らせ (opens new window)